NDロードスターのグレードの違いをまとめてみた

NDロードスターを欲しい方は多いのではないだろうか。

しかしながら、NDロードスターには様々なグレードが有り、グレードによって内外装の変化は勿論のこと、ドライビングフィールや機能性も異なってくる。

そのため、自分にとって最適なグレードは何か。悩んでいる方も多いのではないだろうか。

そこで今回はNR-A / ロードスターS Special Package / ロードスター RFを中心に、それぞれのグレードによってドライバーが得られる体験がどのように違うのか。ご紹介していきたい。

各グレードの徹底比較

RSS Leather PackageS Special PackageSNR-A
車重1020kg1010/1020kg1010kg990kg1010kg
LSD
(MTのみ)
◯強化仕様
大型ブレーキロータ
ビルシュタイン製ダンパー◯車高調整機能付き
フロントサスタワー
インダクションサウンドエンハンサー
リアスタビライザー
大容量ラジエーター
強化ドライブシャフト

「S Leather Package」グレードの概要

「S Leather Package」は快適装備が備わったパッケージだ。

シートはレザー性となり、インパネの質感も大幅に向上する。スピーカーもBOSE製の6スピーカーとなる。(2021年12月以前のモデルはオプション)

また1番シンプルな「S」では装備されていなかった「マツダコネクト」を始めとするナビが装着され、2021年12月の商品改良以降では「Apple CarPlay」「Android Auto」にも対応している。

運転する楽しみを最優先にしながらも、車に質感を求める方にオススメしたいモデルだ。

「NR-A」グレードの概要

「NR-A」はモータースポーツに特化したグレードだ。サーキットを本格的に走りたい、ジムカーナに参加したい。そういったニーズがある人には強くオススメしたいモデルだ。また、サーキットまでは走らせないが、とにかく走りを楽しみたいというユーザーにもうってつけだ。

なぜなら、もしアフターパーツで揃えたらすごい金額になってしまう走行性能を上げるパーツが沢山ついているからだ。詳細は後述するが、このモデルを買えば、後からアフターパーツを買う必要はほとんどないだろう。それぐらい充実した装備が格安で手に入るグレードだ。ただし内装は1番ベーシックとなっている。

「RF」グレードの概要

この「RF」というモデルはオープンの形式が従来モデルの「手動の幌」ではなく「電動のハードトップ」となっている。デザインも横や後方から見るとシルエットが異なることが分かるだろう。

このように一見しても他のグレードと大きく異なるRFは、大人が気軽に使える快適性が備わっていることだ。もちろん、幌のロードスターも十分快適なスポーツカーだが、それ以上に快適性と質感が高いのがRFの特徴だ。

それでありながら、ドライバーが運転する楽しさを全くスポイルしていないハンドリングが備わっているのが素晴らしいのだ。さらに、エンジンも幌のモデルよりも約50馬力以上もパワーがあるのだ。そのためアクセルを踏み込めば幌モデル以上のスポーティーな加速を味わうことも出来る。

RFはラグジュアリースポーツカーとまではいかないが、とても質感の高いインテリアとエクステリア、そしてハードトップになったことによって、遮音性や断熱性なども備わっている。まさに大人のオープンカーだ。

NDロードスターのグレードの選び

まず、購入後に後悔しないためにもロードスターのグレードを購入する前には、以下について確認しよう。

普段の車の使い方を思い出す

車選びは自分の使い方や好みを思い出すことが大事です。

どんなに有名な車や評判のいいモデルであっても、オーナーの求めているフィーリングや性能、そして利便性が無ければ意味がありません。

特にNDロードスターが欲しい方は、一般的に車を求めている方以上に舌が肥えているだろう。そのため自分の求める好みにあわせて納得のいく車選びをしていただきたい。

きっとこのNDロードスターを探している方は、お子様がいない若者や、子育てが終わったあとのファーストカーや、二台目用の車になるだろう。

本当に求めるスペックを再確認する

NAロードスターということもあり、全てのモデルは第一に「走り」を最優先していることに変わりない。

しかしながら、その中でも沢山のグレードがあり、「走る楽しさ」に特化したモデルから、「走り」と「上質さ」を高次元でバランスさせたモデルなど、幅広いユーザー層が楽しい運転を味わえるようになっている。

このあたりがロードスターが30年以上に渡り人気を博していた理由だろう。しかし、ユーザーからしたら自分にピンポイントの車を見つけるのが難しいところでもあるだろう。

そこでこの記事では、どういうユーザーにどのモデルがオススメなのか?そういった目線でNDロードスターの各モデルを比較していきたい。

それぞれのグレードはどんな人におすすめか?

ではそれぞれのグレードはどんな人におすすめか。普段の車の使い方や趣味嗜好にあわせて以下で解説。

「S Leather Package」はどんな人が選んでも後悔しないモデル

「S Leather Package」はいろんな人におすすめできるモデルだ。理由は3つある。

  •  内装の質感の高さ
  • マツダコネクト
  • シートヒーターが装着されている

内装の質感の高さ

NDロードスターのように美しいエクステリアデザインの車であれば、インテリアも質感の高いレザーにしたいと思うユーザーも多いのではないだろうか。最近のマツダは欧州メーカーに引けを取らない素晴らしいデザインをしている。標準グレードの「S」ではシート類がファブリックになるなど、ロードスターの高評価ポイントである内装の質感がそこなわれるからだ。

普段遣いに必須の装備が揃っている

「S Leather Package」にはマツダコネクトというナビと高性能なインフォメーションシステムが備わっている。ソフトウェアをアップデートすることで、常に最新の状態に保てるのだ。

実は1番ベーシックな「S」や「NR-A」はマツダコネクトはもちろんナビ機能が装備されておらずディスプレイの装備がない、そのため基本的にはオーディオのみの最低限の機能となっている。
「S」ではオプションでも「マツダコネクト」の装着ができないために、ナビが欲しいユーザーは必然的に「S specialpackage」や「S leather Package」が購入の候補になってくる。

シートヒーターが装着されている

3つ目の理由は、シートにヒートシーターが装着されているからだ。普通の車であればヒートシーターは贅沢な機能と言っても過言ではないだろう。しかしながら、NDロードスターのようなオープンカーはシートヒーターは必需品ではないだろうか。なぜならmヒートシーターがあれば冬のカラッとした澄んだ空気を幌をオープンにした状態で快適に楽しめるからだ。実は湿度の高い日本でオープンカーを楽しむのにベストな時期は冬だ。シートヒーターを付けて暖房をマックスにした状態で乗るオープンカーはこの世で1番の贅沢といっても過言ではない。(と筆者は思っている。)

これら3つの点を総合的にみると、優れたハンドリングで運転を楽しみ、優れた内外装で所有欲を満たし、冬でも快適にオープンカーが楽しめる「S Leather Package」は購入後の満足度も高く、多くの人にオススメできるモデルだとおもう。

NR-Aは走りをとことん楽しみたい人にオススメ

NR-Aはとにかく走りたい人にオススメで、おすすめしたい理由は以下の2つだ。

  • 競技水準の本格的なサーキット走行レベルに必要な装備が全て揃っている 
  • 値段

それぞれについて解説する。

競技水準の本格的なサーキット走行レベルに必要な装備が全て揃っている 

NR-Aには「S」や最上位グレードの「RS」にも装着されていない競技水準の本格的なサーキット走行レベルに必要な装備が全て揃っている。

具体的には、サーキットを連続走行するための必須装備とも言える、大径ブレーキローターと大容量ラジエーター。タイムアップに不可欠なLSDも競技用に強化されたトルクセンシング式スーパーLSDが搭載されている。

さらに、ビルシュタイン社製ダンパーは車高調整機能付となっている。最上位グレードのRSもビルシュタイン製ダンパーが採用されているがこちらは車高調整機能はついていない。

また、ボディ補強にも抜かりはなく、エンジンルームの剛性を改善しハンドリング向上を図るフロントサスタワーバーも装着。

スゴいのはこれだけではない、マニアックな装備だが、ドライブシャフトも強化品、デフケースにも空冷フィンが付くなど、標準的なサーキット走行だけではなく、ジムカーナなどの駆動系への負荷の高いモータースポーツでも楽しめる装備が揃っている。

値段

もっともベーシックな「S」に比べて追加費用は約15万円アップと非常に安価だ。

もし、アフターパーツで、これらの装備を全て購入して、取付工賃まで支払ったら、50万円では済まされない。

マツダがモータースポーツをおこなうユーザーを支援してくれているボランティア事業といっても過言ではないスペシャルプライスなのだ。

そのため、車には走り以外を求めない、豪華な装備は重くて不要という硬派な車好きや、サーキットを走りたいユーザーには、ベーシックモデルの「S」ではなくて「NR-A」がオススメなのだ。

RFは快適なオープンカーライフを味わいたい人にオススメ

RFは快適にオープンカーライフを満喫したい人にオススメで、理由は次の3つだ。

  • 快適な車内空間
  • コンパクトな2シーターオープンカーとしては優れた実用性
  • 加速が速く運転が楽しいこと

快適な車内空間

RFは上記2台の幌モデルとことなり、ハードトップと呼ばれる金属製の屋根を備えるRFは遮音性や静粛性が高い。そのため、長距離運転に慣れている人以外であっても、長時間の運転が比較的容易なのだ。

軽い車重は運転の楽しさに直結するが、一つデメリットがある。それは長距離運転時の疲労感が溜まりやすいことだ。

なぜなら、車が高速走行すると、空気の力で目に見えない量だが、車は浮き上がってしまうからだ。RFは幌モデルより約100キロ重たいことによって、その車重で浮き上がろうとすると車を地面に押し付ける事ができるのだ。そのため、車の微振動が減り疲労感の低減に繋がるのだ。

コンパクトな2シーターオープンカーとしては優れた実用性

トランクスペースが小さくなりやすいハードトップ2シーターでありながら、幌モデル同様にかなり大きなトランクを持ち合わせている。そのため普段遣いで積載能力で困ることは少ないだろう。

困るタイミングがあるとしたら、二人で出かけてスーパーで一週間分の食材をまとめ買いする時や大型家具や大型家電を運ぶといったタイミングだろう。結婚前の若い世代や、子育てが一段落つき夫婦二人ぐらしであれば、この一台だけでも全ての用途を賄うこともできるような実用性を備えている。

加速が速く運転が楽しいこと

RFの1番大きな魅力はエンジンだ。幌モデルは1.5Lのエンジンだが、RFは2LのNAエンジンが積まれている。1.5Lエンジンとの差は約50馬力もあり、車重が約100キロ重たくても加速性能はRFに軍配があがる。

RFであればワインディングをドライブする際にも登り坂であってもパワーに不満を覚える方は少ないだろう。また、あまり注目されていないのだが、2018年のマイナーチェンジでエンジンの内部パーツが大幅に刷新されている。これによってマイナーチェンジ前に比べて、最高出力26馬力、最大トルク5Nmとそれぞれエンジン性能が大幅に向上しており、エンジン回転数の上限も6800から7500rpmまで高められているのだ。これは別物のエンジンといっても過言ではない進化だ。

これら3つの理由から、RFは走りも快適性も両方備わった大人のためのスポーツカーなのだ。RFは何一つ妥協せずに、快適にオープンカーライフを楽しみたい人にうってつけの一台だ。

ロードスターやロードスターRFはレンタルできる

できる限りロードスターのモデル別の概要を簡単にまとめてみたが、やはり車というものはドライバーであるオーナーとの相性が最も大切だ。

どんなに人にとってはいい車であっても、それが自分にとってベストな車とは言えない。

ここまで長い記事を読んでくださるような、ロードスターに興味がある方は是非一度試乗をして、自分にあったロードスターを見つけて欲しい。

また購入前の「ディーラーの試乗だけでは、道が混んでいたり、乗れる時間が短すぎて車の良さがあまり実感できない。」という方は是非Mongarageを活用して欲しい。

ロードスターやロードスターRFといった普通ではレンタカーとして扱っていないモデルを多数掲載している。

R34GTRやRX7といった希少な車も借りることができるので、車好きの方は1回アクセスして損はないだろう。