初代インテグラタイプRと二代目インテグラタイプRという歴代インテグラタイプRを比較することで、それぞれのモデルの違いや特徴を深掘りしながら紹介していきたいとおもう。
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それでは以下で解説する。
初代インテグラタイプRと二代目インテグラタイプRの概要
二台のカタログスペック比較
DC2 | DC5 | |
全長×全幅×全高 | 4380×1695×1330mm | 4385×1725×1385mm |
ホイールベース | 2570mm | 2570mm |
トレッド前/後 | 1480/1470mm | 1490/1490mm |
車両重量 | 1060kg | 1180kg |
エンジン型式 | B18C | K20A |
総排気量 | 1797cc | 1998cc |
最高出力 | 200ps(147kW)/8000rpm | 220ps(162kW)/8000rpm |
最大トルク | 18.5kg・m(181.4N・m)/7500rpm | 21.0kg・m(206N・m)/7000rpm |
パワーウェイトレシオ | 5.3 | 5.36 |
DC2とDC5は言わずと知れたtypeRの冠を掲げるHONDAの名車だ。
二台のスペックを見比べると、それぞれ異なるエンジンを積んでいる。どちらのモデルもリッター100馬力を超えるNAエンジンが搭載され、タイプRに相応しいスペックで有ることが分かる。
また2台ともボディサイズやホイールベースはほとんど差がないことが分かる。この点は非常に珍しいといえる。
二台のパワーウェイトレシオはほとんど変わらないのだが、DC5のベースになった4代目インテグラの車重が安全性向上の観点から重くなったこともありDC2に比べると重い。
初代インテグラタイプR(DC2)の概要
初代インテグラ タイプR(DC2)は、1995年に登場したホンダの高性能スポーツカーである。この車は、1.8リットルのB18C型VTECエンジンを搭載し、200馬力の高出力を発揮する。特筆すべきはその軽量化と剛性向上に向けた徹底した取り組みで、車両重量は1,100kg以下に抑えられている。サスペンションは専用チューニングが施され、シャープなハンドリングと優れたコーナリング性能を提供する。
内装においても、レカロ製のバケットシートや専用のMOMOステアリングホイールが装備され、チタン製のシフトノブなどスポーツドライビングに最適化されている。エクステリアでは、大型リアスポイラーや専用エアロパーツが採用され、エアロダイナミクスとスポーティな外観が特徴である。
DC2タイプRは、その軽快な走りとVTECエンジンによる高回転まで伸びる加速感で、多くの車好きから高い評価を受けている。特にジムカーナ競技では圧倒的なポテンシャルを持ち、根強い人気を誇り、以前はカテゴリーによってDC2のワンメイク状態だったこともある。
二代目インテグラタイプR(DC5)の概要
二代目インテグラ タイプR(DC5)は、2001年にデビューしたホンダの高性能スポーツカーである。この車は、2.0リットルのK20A型VTECエンジンを搭載し、最大出力220馬力、最大トルク206Nmを発揮する。特徴的なのは、高い出力に加えて低回転域から高回転域までスムーズなパワーバンドを持つことである。特にB18Cよりも低回転域から太いトルクをもつ点が有利なポイントである。
DC5タイプRは、軽量化とボディ剛性の向上にも力を入れており、特にフレームとサスペンションの強化が注目される。フロントにはマクファーソンストラット、リアにはダブルウィッシュボーン式のサスペンションが採用され、優れたコーナリング性能と安定したハンドリングを実現している。
内装においては、レカロ製のスポーツシートや専用のステアリングホイールが採用され、ドライバー中心のコックピットが特徴である。エクステリアは、大型のリアスポイラーと専用エアロパーツにより、スポーティさが強調されている。
DC5タイプRはDC2同様に、VTECエンジンの魅力に取りつかれた車好き達から高い支持を集めているモデルだ。しかしながらDC2に比べて販売台数が少ないこともあり、あまり見かける機会は多くない。
近年人気が再燃し値段が高騰し続けるNA時代のタイプR。そのなかでも今回は二代目インテグラタイプRのスペックと、その裏になるカタログスペックでは分からない真の魅力について深掘りしていきたい。 DC5のスペックは以下に優れている[…]
DC2の特徴や魅力を深掘り
DC2の魅力
DC2タイプRの魅力は、そのピュアな走りにある。軽量化されたボディは、優れたコーナリング性能とダイレクトなハンドリング感覚を提供する。また、なんといってもB18Cエンジンの気持ちよさがDC5との一番の差だろう。
B型VTECエンジンの特性により、高回転域ではエンジンの吹け上がりは絶品でエキサイティングなドライビング体験が可能である。またB16AやB16Bに比べると低回転時のトルクも太く、比較的扱いやすいのが魅力だ。
またコーナリング性能も極めてたかく、デビュー当時はFF車はコーナリング性能に劣ると言われていたが、オーバーステアを作ることもできるカミソリのようなハンドリングは、黒澤元治選手にFFフォーミュラカーと呼ばれるほどのものであった。
DC2のフィーリング
DC2タイプRを運転すると、そのフィーリングは非常に生き生きとしている。エンジンのレスポンスが極めて良く、VTECの切り替わり点を超えると一気に加速感が増す。この感覚はB型エンジンでしか味わえない高揚感があり虜になる。
またサスペンションの設計が秀逸で路面からのフィードバックが豊富で、ドライバーは車と一体となった感覚を味わえる。さらに、コーナリングしている途中に車がロールをしていっても、タイヤが傾くのではなく、車全体が沈み込むような動きをして、コーナリングの限界性能がとても高いのだ。
ステアリングのレスポンスは非常にシャープで、軽快なハンドリングが楽しめる。ブレーキも強力で、スポーティな走りをサポートしている。また荷重移動をすることで、オーバーステアも作れるので素早いコーナリングが可能だ。
全体としてDC2タイプRは「運転する喜び」を存分に味わえる車である。
DC5の特徴や魅力を深掘り
DC5の魅力
DC5タイプRの最大の魅力は太いトルクだ。K20Aエンジンは、従来のB型エンジンが得意だった高回転まで伸びるパワフルな加速に加えて、低回転域でも太いトルクを発生することが可能となった。そのため、常にトルクバンドをキープして走れるようになったのだ。
この感覚は現在のダウンサイジングターボにも似ている低回転域のトルクをもつのだ。
それでいながらターボエンジンでは成し得ない高回転域の鋭い伸びを持ち合わせているのだから最強のNAエンジンといっても過言ではない。
スポーティなドライビング体験を実現する。さらにDC2に比べてボディ剛性がアップしている点も見逃せない。DC2は走行距離を走るとボディ補強パーツが必須となるがDC5はDC2に比べると剛性が高いのも魅力だ。
一方で、DC5はベースモデルが重たくなってしまった影響で、DC2に比べると約100キロ重たいのだ。パワーアップしたエンジンとパワーウェイトレシオが相殺されている。
内装においても、スポーティなデザインと機能性が融合されており、特にレカロ製のバケットシートや専用のステアリングホイールはドライバーに最適な運転環境を提供する。外観では、アグレッシブなエアロパーツと大型リアスポイラーが、そのスポーツ性を象徴している。
DC5のフィーリング
DC5タイプRの運転フィーリングは、タイプRらしいダイレクトでエキサイティングな運転が出来る点が魅力だ。
もちろんVTECエンジンの独特な鼓動感と高回転時のアドレナリンを感じることができる。それでありながら、K20AはB型エンジンの弱点であった低回転域のトルクを完全に補っている。少々適当なシフト操作であっても十分な加速ができるのが、運転手としてはありがたい。
またボディの剛性が上がっていることもあり、高速道路での安定感が増し、長距離を運転する際にはアドバンテージとなっている。
DC2のような手に汗握りながらアドレナリンが全開になるスリリングなフィーリングは多少減ってしまったが、エンジントルクの太さ、ボディ剛性などの点から、落ち着いて運転ができるのが大きなメリットだろう。
この点はFD2型シビックタイプRにも似ている点と言えるだろう。
まとめ
初代インテグラ タイプR(DC2)と二代目インテグラ タイプR(DC5)は、ホンダが製造した高性能スポーツカーであるが、それぞれに独自の魅力と特徴がある。同じタイプRといえど、全く異なるフィーリングがあるのだ。
筆者はこのような車ごとにフィーリングの差があることが、車の醍醐味の1つだとおもう。
カタログスペックや0→100キロ加速だけではわからない、車の個々の魅力というのを多くの人に経験して欲しい。
おもしろレンタカーでは、DC5、DC2といった歴代インテグラタイプRに加えて、R34GTRやRX7、最新型のシビックタイプRといった車好きが乗りたい車を沢山ラインナップしている。
憧れの車を憧れで終わらせずに、ぜひ一度ステアリングを握って運転してみて欲しい。
そして車のもつ個性というのを存分と味わって、カーライフを深めていってもらいたい。