サイドスカートにはどんな効果がある?動力性能にも影響するサイドスカートを解説

クルマのカスタムをするときの候補の1つとなるのがサイドスカートだ。このサイドスカートは、左右のドアの下に取り付けられるパーツである。ドレスアップ効果に加え、空力性能向上にも寄与するサイドスカートとは、どのようなパーツなのだろうか。

本記事では、クルマのエアロパーツの1つであるサイドスカートに焦点を当て、その効果を解説する。

サイドスカートとは?

ドレスアップパーツでありエアロパーツでもあるサイドスカートは、クルマの左右のドア(フロントドアからリヤドア)下部に取り付けられるパーツだ。一般的にサイドスカートと呼ばれるが、「サイドスポイラー」や「サイドステップ」と表現されることもある。

クルマにサイドスカートを取り付けると、クルマのサイドビューが引き締まるだけでなく、クルマのボディサイドを抜ける空気を整流する効果も得られる。

サイドスカートを取り付ける目的は、オーナーによってさまざまだ。そのため、クルマにサイドスカートを取り付けるオーナーは、主に次の3タイプに分類される。

  • ドレスアップ目的(見た目重視)
  • 空力性能の向上(性能重視)
  • 空力性能の向上とドレスアップ効果の両立(見た目と性能の両立)

クルマにサイドスカートを取り付ける目的は、オーナーの好みや趣向によって異なる。どのサイドスカートを取り付ければよいのか分からないオーナーもいるだろう。

そこで、ここからはサイドスカートの効果をより詳しく解説する。サイドスカートの効果を理解すると、どのサイドスカートを取り付けるべきかということが明確になるだろう。サイドスカート選びに悩んでいるオーナーや、その効果を理解したい方は最後まで目を通してほしい。

サイドスカートは空気の流れを整流する

クルマのボディサイド下部にサイドスカートを取り付けると、クルマのボディサイドを流れる空気とボディ下部を流れる空気が交わりにくくなる。つまり、サイドスカートは、ボディサイドとボディ下部を流れる空気を分離する役割があるということだ。

サイドスカートがない場合、ボディサイドを流れる空気とボディ下部を流れる空気がぶつかり乱気流(乱れた空気の渦)が発生する。クルマの形に沿うように流れる空気が乱れると、乱気流が発生し、高速走行時に修正舵が増えたりフラついたりするため、疲れやすくなる。

このようなことからも、クルマのサイドスカートは、ボディサイドを流れる空気を整流する効果があるだけでなく、走行安定性や運転時の疲労にも影響するパーツである。

一般的に、サイドスカートはレーシングマシンのように最低地上高が低いクルマでなければ効果が薄いと言われることがある。しかし、先述したとおり、サイドスカートはボディサイドとボディ下部を流れる空気を分離する役割があるため、セダンやクーペなどの乗用車でも十分に効果がある。ただ、最低地上高が高いSUVでは、サイドスカートの効果を感じにくいといえる。

そのため、サイドスカートは、スポーツカー、スポーツセダン、スポーツハッチなど、最低地上高が比較的低い乗用車の走行安定性を向上させたいときに有効なパーツである。

見た目の印象を変える効果があるサイドスカート

サイドスカートは、空力性能を向上させるパーツであると同時に、ドレスアップ効果もあるパーツだ。

サイドスカートを取り付けると、ボディサイドがシャープになり、引き締まった印象になる。また、ボディカラーと異なるカラーのサイドスカートを取り付けると、効果的なアクセントとなり、個性的な車両に仕上げることもできる。

また、純正のサイドスカートが標準装備されているモデルもある。純正装着のサイドスカートは、一体感のあるスタイルが魅力である。この一体感あるサイドスカートが標準装備されているクルマに別途サイドスカートを取り付けると、よりスポーティなサイドビューとなる。

純正装着、純正オプション、アフターパーツ(社外品)など、さまざまなタイプのサイドスカートがあるが、いずれもドレスアップ効果を持つ。よって、ドレスアップ目的でサイドスカートを装着する場合は、好みのサイドスカートを取り付けるとよいだろう。

サイドスカートのカラーとドレスアップの関係性

ここで、サイドスカートのカラーとドレスアップ効果の関係性を深掘りする。

サイドスカートのカラーは、見た目の印象に大きな影響を与える。つまり、サイドスカートのカラーが変わるだけで、そのクルマのイメージが変化するということだ。

例えば、カーボンまたはカーボン調のサイドスカートを取り付けるとスポーティさが一層高まる。一方、ボディ同色のサイドスカートを装着すると、一体感あるスタイリングとなる。このように、サイドスカートのカラーとドレスアップ効果は密接に関連している。

サイドスカートのカラーとドレスアップ効果の関係を一覧で紹介する。

サイドスカートのカラーとドレスアップ効果の関係一覧

  • カーボン/カーボン調:スポーティなスタイル
  • ボディ同色:一体感あるスタイル
  • ボディ同色パーツにメッキのアクセント:エレガントなスタイル
  • ピアノブラック:上品で高級感あるスタイル
  • マットシルバーなどのマット系:スマートなスタイル
  • 樹脂(素地):落ち着きのあるスタイル

これらの関係性は、あくまでも一般論である。実際の印象はボディカラーとのマッチングによって異なるため、サイドスカートを取り付ける際は、ボディカラーとの組み合わせをしっかりと確認してから取り付けることをおすすめする。

サイドスカートの選び方と取り付け方

愛車にサイドスカートを取り付けようとしたとき、純正品と社外品のいずれかを選ぶことになるだろう。

純正サイドスカートは、ディーラーオプションとして用意されている場合が多く、販売店(ディーラー)で購入および取り付けを依頼したり、インターネット通販で購入して自分で取り付けたりすることができる。

社外品サイドスカートは、カスタムショップやカー用品店、インターネット通販など、さまざまな方法で購入することが可能だ。また、取り付けはカスタムショップやカー用品店のほか、DIYで行うことも可能である。

ただし、サイドスカートはカスタムパーツ・エアロパーツの中でもサイズが大きいため、販売店(ディーラー)やショップで取り付けてもらうのがよい。

サイドスカートの種類は、ディーラーオプション(純正品)より、社外品の方が多い。そのため、好みのサイドスカートを探したい場合や個性的なスタイリングに仕上げたい場合は社外品のほうが適している。

一方、売却時のリセールバリューを考慮するのであれば、純正オプションのサイドスカートのほうが適している。

どちらにするかはオーナーの好みとなる。そのため、好きなデザインのサイドスカートや空力性能の向上が期待できる効果的なサイドスカートを見極めて取り付けることを勧める。

サイドスカートを取り付ける際は見た目と整流効果の両方を確かめてから取り付けよう

サイドスカートの効果は、主にドレスアップ効果と空力性能(整流効果)の向上の2点だ。

これらの効果のいずれか一方を重視してサイドスカートを取り付けるのもよいが、ドレスアップ効果と空力性能(整流効果)の向上を両立しているタイプを選ぶほうが、取り付け後の満足度が高くなる。

サイドスカートの主な効果を高い次元で両立しているパーツであれば、見た目を変化させられるだけでなく、走行安定性が高くなり、運転が楽になる。

そのため、サイドスカートを取り付けようと考えたときは、愛車に適合するサイドスカートを調べ、ボディサイドとボディ下部を流れる空気を分離する効果が期待できるかを確認し、ドレスアップ効果もチェックすることが重要である。

また、ボディカラーとサイドスカートのカラーのマッチングを確認することも重要である。例えば、ホワイトのボディカラーにピアノブラックのサイドスカートを装着すると、ホワイトのボディカラーを引き締める効果が期待できる。サイドスカートを取り付けるときは、カラーの組み合わせを十分に吟味するべきである。

サイドスカートを取り付ける際は、好みだけで選ばず、効果やボディカラーとの組み合わせを確認してから取り付けることで、納得できるクルマに仕上げられる。サイドスカートを後付けする際は、この記事で解説した効果や選び方を参考にするべきである。

サイドスカートの効果を十分に理解し、好みのパーツを選べるようになれば、より充実したカーライフを送れるだろう。

サイドスカートの効果や魅力を理解した今、実際にその効果を体感してみたいと考える読者もいるだろう。「おもしろレンタカー」では、サイドスカートを装着したスポーツカーやカスタム車両をレンタルすることが可能である。

購入前やカスタム後のイメージを確認するための有効な手段となり得るため、ぜひ「おもしろレンタカー」を活用してその違いを確かめてほしい。理想のカーライフを実現するための第一歩となるだろう。